山﨑愛一のホームページ

FreeSoft

ここでは数学をするのに必要なソフト、あるいはあると便利なソフトのうち、無料で手に入るものについて紹介します。

TeX

TeXは「テフ」あるいは「テック」と読みます。Knuth教授が作ったフリーソフトで、数式の入った文書をきれいに印刷するのに使います。Windows, linux, Mac OSX で動くバージョンがあります。

日本では株式会社アスキーが日本語化したpTeXがよく使われています。とくにWindows上ではW32TeXが最もよく使われています。

LaTeX2ε美文書作成入門という本にインストールの仕方も含めた詳しい使い方が載っています。

pari/gp

pari/gpはおもに整数や一変数多項式の計算を高速にすることを目的としたC言語風のプログラム言語です。Windows, linux, Mac OSX, Android で動くバージョンがあります。巨大な整数の計算が高速にできます。

pari/gpのページからダウンロードできます。PARI/GPについての情報にpari/gpの解説があります。

pari/gpは 64bit linux 環境の下で大きな整数の計算が特に高速なのでお勧めです。

Boost Library

Boost Libraryはc++の機能を拡張するライブラリです。その中には数学の計算をするのに有用な機能がたくさんあります。C++11に対応したg++やclang++であればたいてい動きます。
ダウンロード及びインストールの方法についてはBoostライブラリのビルド方法に解説があります。

Boost Library の中で私がよく使っている機能を二つあげておきます。

  • Boost Random Libraryはc++でMersenne Twisterをはじめとするさまざまな擬似乱数を高速に発生させることを目的としたライブラリです。
    基本的な使い方については乱数 - boostjpに解説があります。

UBASIC

UBASICは2600桁ぐらいまでの大きな整数の数値計算に便利なプログラム言語で、立教大学の木田先生が作りました。基本的な命令はBASICと同じになっているので、普通のBASICでプログラミングをするのと似たような感覚で巨大整数の計算ができます。

MS-DOS 及び 32bit Windows の DOS互換ボックス で動きます。64bit Windows では動きません。

高知大学 土基先生のUBASIC をダウンロードするためのページからダウンロードできます。

64bit Windows や linuxでも、VMware等の仮想マシンにFreeDosをインストールすればUBASICを走らせることができます。

GAP

GAPは群論の計算をするのに便利なプログラム言語です。Windows, linux, Mac OSX で動くバージョンがありますが、すべての機能が使えるのはlinuxだけです。

Windows や mac でも、VMware等の仮想マシンに linux をインストールすればすべての機能が使えます。その場合、コンピュータ本体のメインメモリは8GB以上,仮想マシンに割り当てるメモリは4GB以上にすることをお勧めします。

群論序説という本に詳しい使い方が載っています。