CREST研究「ダイナミクス全構造計算法の発展による脳神経-身体リズム機構の解明と制御」におけるダイナミクスの相空間全構造解析に関する資料


このページにはダイナミクスの相空間全構造解析に関する情報をまとめています.

(1) ダイナミクスの相空間全構造解析:
 本研究の数学的手法はダイナミクスの相空間全構造の数学的に厳密な情報が得られることが大きな特徴である.これは精度保証付き数値計算,グラフ・アルゴリズム,計算ホモロジー論の融合による位相計算法という計算機支援解析により力学系の相空間の全構造の外近似を与える数学的に厳密な方法であり,散逸的な力学系の相空間の(有界部分の)全構造を原理的に次元による大きな制約を受けずに捉える新しい有力な方法に発展できると期待される.
 このような力学系の位相計算理論に基づいたダイナミクス全構造計算法を含む力学系の諸理論,さらに力学系の大域的分岐理論などの近年飛躍的に進展している力学系理論における様々な数理的方法を整備・改良し,非線型力学系の相空間の全構造解析,特にアトラクタとその遷移過程に関する情報からダイナミクスに対する理解を得る新しい数学的方法を開拓することが,本研究の第1のねらいである.また,そのような相空間の全構造解析が有効であると考えられるテーマとして,ヒトや動物が動的に変動する環境に適応し様々な活動を行うための基礎となる脳神経系と身体系のリズム機構を取り上げ,それをダイナミクスの相空間全構造計算の観点からの数理的解析と,それに基づく制御メカニズムの工学的実証の双方からのアプローチによって,脳神経-身体リズム機構の理解と制御を目指すことを第2のねらいとする.


(2) ダイナミクス全構造計算法に関する諸資料:
・ダイナミクス全構造計算法に関する主論文 ( プレプリント最終版;出版論文へのリンクはこちら
・ダイナミクス全構造計算法に関する 計算結果,および ソースコード
・ダイナミクス全構造計算法に関する講演資料( 日本数学会企画特別講演岐阜GNワークショップ
・ホモロジー計算ソフトウェア CHomP, および 解説


(3) 研究員の募集に関してより詳しい情報をお求めの方は下記までお問い合わせください.最初のご連絡はできるだけメールでお願いいたします.

連絡先 京都大学大学院理学研究科数学教室 國府寛司
    TEL:075-753-2665; FAX:075-753-3711
    Email:kokubu [at] math [dot] kyoto-u [dot] ac [dot] jp