整数論講演「志村曲線とp進L関数」
千田雅隆氏(京大理)による連続講演「志村曲線とp進L関数」(全6回)を行います.ふるってご参加ください.
- 講演者
- 千田雅隆(京大理)
- 講演題目
- 志村曲線とp進L関数
- 日時(全6回)
- 10月6日(火),13日(火),20日(火),11月3日(火,祝),10日(火),12月1日(火)
- 13:00〜15:00
- 注意 : 10月27日(火)の週はお休みです.11月2日ではなく,11月3日(火,祝日)に行うことになりました(日程を変更しました(10/14)).
- 注意 : 11月17日(火)の代わりに,12月1日(火)に行うことになりました(日程を変更しました(11/10)).
- 場所
- 京都大学理学研究科数学教室 理学部3号館 3階セミナー室305
- 注意 : 12月1日(火)のセミナーは3号館1階108教室で行われます.
- (北部構内マップ)
予定
-
第1回(10月6日(火)) | | イントロダクション,p進L関数入門 |
第2回(10月13日(火)) | | 志村曲線とヒーグナー点 |
第3回(10月20日(火)) | | 志村曲線のp進一意化 |
第4回(11月3日(火,祝)) | | anticyclotomic p進L関数 |
第5回(11月10日(火)) | | p進グロス‐ザギエー公式 |
第6回(12月1日(火)) | | L-不変量,例外零点予想 |
アブストラクト
この講演では近年 Bertolini と Darmon らによって発展を続けている
志村曲線のp進一意化を用いた楕円曲線に対する(anticyclotomic)p進L関数
の研究の紹介を行います. この分野に興味を持つ大学院生や非専門家にも
分かるように, 必要な予備知識はできるだけ講演の中で補足を加える予定です.
p進L関数の入門からはじめて, Birch, Swinnerton-Dyer 予想のp進類似が
どのように定式化されるのかを解説します.その後, 四元数環から定まる
志村曲線とその上に定義される Heegner 点について説明を行い, p進一意化の
理論を用いて Heegner 点がどのように記述されるかという話題に進んでいく予定です.
連続講演の終盤では, これらの結果のp進 Gross-Zagier 公式や例外零点予想
への応用について述べるつもりです. また, 時間が許せば Heegner-Stark 点などの
最新の進展についても触れたいと思います.
教科書・参考文献
- H. Darmon, Rational points on elliptic curves, CBMS Regional Conference Series in Mathematics, 101.
- M. Bertolini and H. Darmon, The p-adic L-fnctions of modular elliptic curves in 2001 and Beyond, Springer-Verlag, 2001
- 楕円曲線に関しては日本語で読めるものとしては
黒川信重・栗原将人・斎藤毅著,『数論II --岩澤理論と保型形式--』, 岩波書店, 2005.
の第12章を挙げておきます.
- 世話人・連絡先
- 伊藤哲史(京大理)
最終更新日 : 2009年11月30日(月)