平成24年度 解析学基礎A (火曜二限)
- 担当者
坂上貴之(講師)吉川怜次(TA)
- お知らせ
- (7/20) 第9回目のレポートの解答例がアップデートされています.
- (7/11) 期末試験の情報
日時:7月24日 10時30分〜12時00分
試験範囲: 講義第三章 3.3 Cauchyの積分公式 3.4 Cauchyの積分公式
の応用 第四章 4.1 零点と極 4.2 留数定理 4.3 特異点と有理型
関数 第六回以後のレポートも試験範囲である.
その他:持込不可とする
- (6/26) 期末試験は 7月24日 に実施します.
- (5/29) 中間試験の情報
日時:6月5日 10時30分〜12時00分
試験範囲: 講義第三章3.2 Cauchyの積分定理とその応用まで.第五回目までのレポー
ト問題も範囲
その他:持込不可とする
- (5/8) 中間試験は6月5日に実施します.
- (5/8) 第四回目のレポートにタイプミスがありました.1の(2).
- 講義目的
複素関数の微分積分の初歩を学ぶ. コーシーの積分定理,コーシーの積分公式
やテーラー展開など複素関数の微分可能性から導かれる正則関数の基本的諸定
理や性質を理解することを目標に授業を展開する. また, これらの定理が数学
や物理, 工学にいたる広範な領域において基礎的な知識となっていることにも
留意し, 留数定理の応用として基本的な定積分の求め方を紹介する.
- 評価の方法
講義は「複素解析 / エリアス・M. スタイン, ラミ・シャカルチ著 ; 新井仁
之 [ほか] 訳 : 日本評論社, 2009, ISBN:9784535608924」の一章から三章を
ベースにして,いくつかの基礎的な項目を追加したものを講義ノートとして
行う.講義の進捗状況に合わせて,講義の習熟度を見るために演習とは別に
簡単なレポートを適宜課す.また,中間テストと期末テストを実施し,レポー
ト提出状況と合わせて総合的に評価する.
- 講義内容
以下の内容を講義する
- 複素数と複素平面(復習)
- 複素平面上の関数(連続関数,正則関数)
- 整級数とその正則性
- 初等関数: 多項式関数, 分数関数, 指数関数, 対数関数
- 複素関数の経路積分,原始関数と不定積分
- 複素積分とコーシーの積分定理,コーシーの積分公式
- 留数定理とその応用
- 講義記録
- 4月10日 第一章 複素関数と正則性 1.1イントロダクション
1.2 複素解析のための準備(四則演算・絶対値・複素共役・極座標表示
・収束性・完備性・開集合・閉集合・境界・コンパクト集合・領域)
1.3 複素関数(連続関数・最大値)
1.3 複素関数(連続関数・最大値, 正則関数の定義, 例3つ)
- 4月17日 1.3 複素関数つづき(正則関数の定義,
Cauchy-Riemannの関係式,C-R関係式と正則の同値性)第二章
級数と初等関数 2.1 整級数(整級数の定義,整級数の収束・発散,
収束半径・収束円)
- 4月24日 2.1 整級数(数列の上極限,例2題,Cauchy-Hadamardの
公式,収束半径の計算,例3題,関数列の条件収束・一様収束・広義一様収束,
一様収束関数の連続性,優級数,ワイエルストラウスの優級数定理,整級数の
収束円内での連続性)
- 5月 1日 2.1 整級数(整級数の正則性,無限回微分可能性,
一般の整級数表示,解析性の定義)2.2 初等関数(初等関数の定義,
指数関数,指数関数の性質,例,三角関数,三角関数の性質,三角関数
に関連する関数の定義)
- 5月 8日 2.2初等関数(双曲線関数,双曲線関数の性質,
対数関数,対数関数の主値,分枝,分枝断線,無限多価関数,例4題,
対数関数の性質,対数関数の正則性)第三章 経路積分とCauchyの積分
定理 3.1 経路積分(向きづけられた曲線,(区分的)滑らかな曲線,
同値な曲線,逆向きの曲線,閉曲線,単純曲線,例1題,経路積分の定義)
- 5月15日 3.1つづき(経路積分の性質,原始関数, 原始関数
を使った経路積分の計算,1/zが原始関数をもたないこと,微分と定数関数,
例,不定積分,不定積分と原始関数,不定積分と経路積分)
- 5月22日 3.1つづき(例1題,まとめ)3.2 Cauchyの積分定理
とその応用(Goursatの定理,Cauchyの積分定理,toy contours,keyhole型
経路,例3題)
- 5月29日 3.2 Cauchyの積分定理とその応用(例2題,Goursatの定
理の証明,原始関数の存在定理の証明)
- 6月 5日 中間試験
- 6月12日 3.3 Cauchyの積分公式(Cauchyの積分公式,高階微分の
積分表示,正則性と解析性,テイラー展開,高階微分の評価,Liouvilleの定
理,例2題)
- 6月19日 休講
- 6月26日 第四章 有理型関数と留数定理 4.1零点と極(孤立特異点,
除去可能な特異点,極,真性特異点,零点の位数,極の位数,除外近傍,
ローラン展開,留数,留数の計算)4.2 留数定理(留数定理)
- 7月 3日 4.2 留数定理つづき(留数定理,例3題)
3.4 Cauchyの積分公式の応用(代数学の基本定理,Moreraの定理)
- 7月10日 3.4 Cauchyの積分公式の応用つづき
(解析接続・一致の定理,正則関数列の収束)4.3 特異点と
有理型関数(除去可能特異点に関するRiemannの定理,極近傍の挙動)
- 7月17日 4.3 特異点と有理型関数(真性特異点まわりの挙動,meroporphic
関数の定義,無限遠点での極・正則性)5 流体力学と複素関数
5.0 二次元非粘性・非圧縮流体の方程式(オイラー方程式,渦度,循環)
5.1 渦無し・非圧縮流れ(ポテンシャル流と正則関数,複素速度ポテンシャ
ル,速度ポテンシャル,流れ関数)
5.2 ブラシウスの定理(ベルヌーイの定理,ブラシウスの定理,クッタ
・ジューコフスキ―の定理,簡単な翼理論)
- 7月24日 期末試験
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