Emacs の起動は、Emacs の種類によって次のように異なります。
Emacs: 英語版(オリジナル)の Emacs はインストールされていません。
XEmacs: xemacs
で起動します。
Mule: mule
で起動します。
また、いずれの場合も以下のようなオプションがあります。 (もちろんすべてではありません。)
-nw (no window) : Xの環境において、Emacs 用のウィンドウを開かず、 Kterm 上に直接バッファを開きます。
-q : .emacs を読み込まずに起動します。単に高速起動したい時や、.emacs の 不良で困った時に便利です。
-debug-init : .emacs のデバッグをしたい時に指定します。(Mule のみ有効)
-u user : user の .emacs を読み込んで起動します。(例: mule -u yositomi)
-f function : 関数 function を起動時に実行します。(例: nemacs -f rmail)
その他の主要オプションについては man page を見て下さい。
C-x C-c で終了できます。ただし、以下の点に注意して下さい。
よく、*scratch* バッファに何か書き込みそれを保存後終了するつもりで C-x C-c してしまう人がいます。 "*xxxx*" の形のバッファは保存の対象にならないので保存されません。 必ず、編集する前に C-x C-f でファイルを開くようにしましょう。
M-x は ESC の後に x を押すか、Alt キーを押しながら x です。 Alt が聞かない端末では ESC を使って下さい。 C-x は Ctrl キーを押しながら x です。
右:C-f (Forward)、左:C-b (Backward) 上:C-p (Prior)、下:C-n (Next) 行頭:C-a、行末:C-e (End) 次のスクリーン:C-v、前スクリーン:M-v
カーソル位置の文字削除:C-d カーソル直前の文字削除:DEL または BS (BS=C-h の端末では DEL キー) < Emacs の設定を参照して下さい。> カーソル位置以降の削除 または 空行の削除:C-k 範囲指定削除:C-space または C-@ で開始位置指定、 C-w でカーソル位置まで削除
範囲指定コピー:C-space または C-@ で開始位置指定、 ESC-w でカーソル位置までをコピー
範囲指定の削除/コピー部分のペースト:C-y ただし、C-y の直後に ESC-y で過去に遡って復活
Mule / Nemacs 上で日本語を入力するには Eggs と呼ばれるものを 使います。Eggs の起動は C-\ でできます。 一般に使われるのは対話式漢字入力で、それについて以下 info の eggs-jp から引用します。より詳しくは info を御覧になって下さい。 (info は M-x info で起動します。)
対話式漢字入力法 ================ 対話式漢字入力とは、キーボードから入力した文字列を変換キーやその他のキー 操作によって対話的に漢字に変換する方法です。普段の使用では、ほとんどがこ の対話式漢字入力になると思います。 対話式漢字入力では、以下の 4つのモードを移動しながら入力を行います。 *透過モード* 変換を一切行なわない。つまり通常の Mule と同じ。 *入力文字変換モード* 普通ローマ字仮名変換を行なう。図形文字(graphic character)を入力する とフェンスモードに移る。 *フェンスモード* 図形文字の入力と特定の編集コマンドだけが入力可能。特定のコマンド入 力によって漢字変換モードに移る。 *漢字変換モード* 仮名漢字変換をおこなう。 これらのモードはバッファ毎に設定され、各バッファのモードライン左端に、例 えば次のように表示されます(例は漢字変換モードです)。 [漢]-:-----Mule: *scratch* (Lisp Interaction) ---All---------- すべてのモード中で、`C-^'(コマンド*special-symbol-input*) によって特殊記 号を含む文字入力を行なうことができます。 ## Command: special-symbol-input メニューによる記号あるいは漢字入力を行なう。ミニバッファに表示され るメニュー中から、まず種類を、つづいて文字を選択する。選択は `RET' を押すことで確定する。選択方法は次の通り。 `0..9' カーソルを番号で示される項目に移動 `C-n' 次の候補一覧 `C-p' 前の候補一覧 `C-f' カーソルを次の候補に移動 `C-b' カーソルを前の候補に移動 `C-g' メニュー選択を中止する `RET' カーソルのいる項目を選択する また、部首や画数による漢字入力を行なうこともできます。それぞれ専用のコマ ンドもありますが、*special-symbol-input* で部首入力あるいは画数入力を選 択して入力することもできます。 ## Command: busyu-input メニューによる部首入力を行なう。メニューの選択方法は *special-symbol-input* と同じ。 ## Command: kakusuu-input メニューによる画数入力を行なう。メニューの選択方法は *special-symbol-input* と同じ。
Emacs の様々な設定はファイル ~/.emacs で行ないます。 このファイルは emacs lisp という lisp 言語の一種で書かれます。 lisp を知らなくてもある程度は見よう見まねで自分で書くことができます。 (/usr/local/lib/mule/19.25/lisp/ の .el ファイルを覗いてみたりする。)
以下によくある設定を書いておきます。.emacs に書いて下さい。 ";" はコメント行です。
1.BS でカーソル直前の削除をしたい。
;;---- Bobcat ---- (load-library "term/bobcat") (if (string-match "19." emacs-version) (define-key function-key-map [delete] [8]))
2.漢字コードを EUC にしたい。
;;---- Coding ---- (cond ((boundp 'NEMACS) (setq kanji-display-code 3) (setq kanji-input-code 3) (setq kanji-file-code 3)) ((boundp 'MULE) (set-display-coding-system *euc-japan*) (set-keyboard-coding-system *euc-japan*) (set-default-file-coding-system *euc-japan*) (set-default-process-coding-system *autoconv* *euc-japan*) ))
3.自分用の .el ファイルをおくディレクトリを指定したい。
;;---- load-path ---- (setq load-path (cons (expand-file-name "~/elisp") load-path))
4.自分の出したメイルの記録を残しておきたい。
;;---- Mail ---- (setq mail-archive-file-name "~/mymail")
5.rmail のセーブファイルを "~/RMAIL" から "~/priv/mail/Rmail" にしたい。
;;---- Rmail ---- (if (boundp 'MULE) (setq rmail-file-name "~/priv/mail/Rmail"))
6.Xで Mule を使っている時にテキストを色わけしたい。
;;---- HILIT19 ---- (if (boundp 'MULE) (cond (window-system (require 'hilit19))))
7.キーのバインディングをしたい。
;;---- Key Bindings ---- (define-key ctl-x-map "L" 'goto-line)この場合は C-x L 35 で 35 行にジャンプできるようになります。
★ Emacs のヘルプ ★
Emacs のヘルプを起動するには C-h を入力して下さい。 ただし、設定で C-h=BS を カーソル位置直前の削除にしている場合は Del キーで起動します。あるいは、キーをバインド(割り当て)して下さい。
C-h の後、m を押すと現在の主モードのキー操作のヘルプを見ることができます。 k ならば、キー操作のヘルプ、f なら関数のヘルプです。 ? でヘルプのヘルプを見ることができます。
yositomi@kusm.kyoto-u.ac.jp![]()