京都大学応用数学セミナー(KUAMS)

京都大学理学研究科数学教室では,数学の諸分野への応用研究や応用につながる可能性のある数学,また将来において数学の応用が期待される研究分野などから幅広く講師を国内外からお招きし,月一度のペースでセミナーを開いています.応用数学の特性を活かした幅広いテーマで刺激に満ちた講演を多数行っていますので,専門家の方のみならず興味をもたれる関係分野の方の参加を歓迎いたします.

 

今後のセミナー予定

 

第60回:2019年5月21日(火)16:30−18:00

米田 剛(東京大学)
「瞬間的な渦伸長を生成する3次元Euler流・それに関連するzeroth lawについて」

概要: 本講演では,zeroth lawと瞬間的な渦伸長との関係について言及する.Zeroth lawとは,Navier-Stokes方程式の粘性係数をゼロへ飛ばしたとき,解のエンストロフィー(渦度の$L^2$ノルムの二乗)が粘性係数に反比例するオーダーで無限大に発散することである.これは,乱流が乱流であるためのcornerstoneの一つであり,特にOnsager予想の起源となっている.しかしながら,このzeroth law自体の数理的理解を目指す研究は今まで皆無であった.それが可能になったのは,Bourgain-Li(2015)やKiselev-Sverak(2014)等によるEuler方程式研究のbreakthroughが起きたからであろう.それら最新の解析手法を駆使することで,修正版のzeroth lawを満たすNavier-Stokes流(瞬間的な渦伸長を生成する流れ)を構成する.
また,(修正版ではない)実際のzeroth lawを満たすNavier-Stokes流を構成する為には,大規模数値計算によるNavier-Stokes乱流の最新研究結果:Goto-Saito-Kawahara(2017)を考慮に入れないといけないだろう,と予想している.そこで,その予想解決に取り組むための準備段階として,彼らのNavier-Stokes乱流の素過程を数学的に洞察する.より具体的には,その素過程を出発点としてKolmogorovの-5/3乗則を導出する.
なお,本研究はIn-Jee Jeong氏(KIAS, Korea)との共同研究に基づく(arXiv:1902.02032).

 

第61回:2019年6月25日(火)16:30−18:00

金 英子(大阪大学)
「TBA」

概要: TBA